空手と一概にいっても現代では非常に多くの流派があり、どの流派の空手を指すのかによってだいぶ話す内容が変わってきます。そういった事情もあるので、ここでは空手のオリジナル、その発祥について取り上げていきたいと思います。
沖縄の「手(ティー)」から生まれた空手
空手の発祥は諸説あるとはいえ、大方沖縄から生まれたというのが定説となっています。ただ、沖縄空手のもとになった「手」は中国武術の影響を受けていて、突き詰めると発祥は中国ともいえます。
いずれにせよ、その「手」は、薩摩藩によっておこなわれた禁武政策によって発展を促され(これも諸説あります)、その後19世紀になると「唐手(トゥーディー)」と呼ばれるようになります。
この漢字は日本語読みにすると「からて」となり、明治時代に日本本土へと唐手が伝えられその後発展していく過程で、「空手」という漢字が当てられるようになっていったのです。一般的には慶應義塾大学唐手研究会が、般若心境の「空」の概念を取り入れ、この漢字を充てたといわれています。